こんばんは。1K6畳で読書に勤しむ翠です。
今回は、恩田陸さんの、『蜜蜂と遠雷』の読書記録です。
私が想像していた直木賞作品とは正にこれだ!
と思うほど、表現力と読みやすさが共存した感動的な作品でした。
三宅香帆さんおすすめの一冊
蜜蜂と遠雷は、出版された当時、
表紙の絵が綺麗というのが
とても印象に残っていました。
表紙のイメージで「見たことある」という人は
多いのではないでしょうか。
ここ1年ほど、よく拝見している、
文芸評論家の三宅香帆さんのYouTubeや、
読書動画など
色々な番組で「好きな本」「みんなに読んでほしい本」と紹介されていたのが、蜜蜂と遠雷でした。
文芸評論家の方がそこまで勧めるのであれば、きっと良い本なんだろうと思い、
直木賞を読んでみるシリーズ始めると同時に、購入しようと決めていました。
私は知らなかったのですが、
実際に購入しようとすると、まさかの上下巻。
あの軽やかで鮮やかで明るい絵画のような表紙からは想像できないくらい、
結構しっかりとした文量なんです。
こ~れは、読み切れるかしら、、(笑)
と思いながら、とりあえず購入。
読み始めると意外や意外、普通に読めました。
というかなんなら、これまで挑戦した直木賞作品の中で、一番読みやすかったかもしれません。
音楽ができる人への憧れ
昔から、男女関わらず、楽器ができる子に憧れていました。
特にピアノとバイオリンは、周りで習っている子が多かったので、なんとなく親近感があります。ピアノだけは、少しだけ私も習ってみたのですが、あまり真面目に練習するタイプではなく、先生が弾くのをみているほうが好きでした。
「先生が弾いて」とすぐにお願いしてしまうので、
「誰のレッスンなの(笑)」と笑われることもしばしば、、(笑)
歴代の先生たちからしたらやりにくい子だったかな(笑)
友達の家に行って、「なにか弾いてよ」とお願いすることもよくありました。今思うと無茶ぶりだけど、当時は素直に音楽ができる人への尊敬と好奇心から、おねだりしていました。
ありがたいことに、母が音楽を聴きに行くのが好きだったので、ピアノ、オーケストラ、聖歌隊の合唱など、ホールや教会で開催されるコンサートに出向く機会は多かったと思います。
同じ曲目を他のコンサートで聴くこともあったので、
同じ楽器、同じ曲でも、演奏する人によって印象が結構変わるというのは、幼いながらに理解していたと思います。
この小説では、ピアノの音色に、
演奏者の背景が透けて見える情景が、
すごく繊細に表現されています。
当時は、演奏者の背景や作曲者が表現したかった世界とか、本当に一ミリも興味がなくて(笑)
感覚的に「心地がいいか」そうでないかだけが
私の基準でした。
多分その心地よさも、演奏者の工夫や努力に裏付けされたものだったんだろうなと、この本を読んでみて思い直しました。
天才の展示会と推し
この本に出てくる演奏者は、身近にいれば全員天才です。
最初に主人公として登場する明石も、
自意識は一般人として天才に憧れていますが、
読者から見たら十分天才枠です。
そんな彼から見てもさらに憧れの天才の枠にいるのが
亜矢、マサル、塵の3人です。
今どきのアニメのタイトルに置き換えたら、
”とりあえず天才を集めてみたらとんでもないコンクールになった”
みたいな題名にされそうなくらい、
とにかく天才の大集結。
私の推しは風間塵くん。
本当に彗星のごとく現れた少年のピアノは、クラシックの伝統的な空気を見事に打ち砕きます。
おっとりマイペースでとにかく自分の世界観がある
彼のピアノを生で聞いてみたい気持ちでいっぱいです。
彼の一日のスケジュールはどんな風に過ごしているのか?
彼の名前の由来は何なのか?
いつからピアノを弾くようになったのか?
インタビュアーをしたことがない私でも、
次から次に質問が溢れるくらい興味津々(笑)
イスラメイは物語に出てきてすぐに聞きました。
ついピアノを想像してしまうのも、作者の表現力の高さを感じさせられます。
彼の存在が新しすぎて、彼を評価できるかどうか、
審査員側が試されている気持ちになるのも、
審査員の考えていることなんて想像したことがなかったので、
すごく興味が湧きました。
とりあえず近いうちに、ピアノのコンクールというものを
見学してみようと決めたのでした🎹

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