はじめに
こんにちは。1K6畳で読書に勤しむ女、翠です。
ミステリー小説ブームが続いている私が読む本として、こんなにぴったりな作品はないのではないかと思ったのが、今回ご紹介する『探偵小石は恋しない』です。
不倫や浮気の調査を得意とする、福岡の小さな探偵事務所を舞台にした作品で、主人公・小石さんのキャラクターがとても魅力的でした。
短編小説のように事件ごとに章が分かれており、最後の章でそれぞれの出来事のつながりが見えてくるという、読んでいて楽しい構成になっています。
読んでみて
主人公の小石は、人の恋や愛にまったく興味がありません。
その性格ゆえに、恋愛関係の調査をとても得意としています。感情移入をしないので、常に冷静に対応できるのです。
さらに彼女には、人の愛情が矢印として見えるという特殊な力があります。
探偵をするうえではかなりチート級の能力にも見えるのですが、小石はその能力だけに頼ることはありません。
あくまで参考程度に使いながら、相談者がこれからも幸せに生活していけるような調査結果を導き出そうと奮闘します。
探偵というと、私はどうしてもコナンくんのような「真実を暴く人」を思い浮かべてしまいます。
そういう仕事をしたい人が探偵になるイメージも、まだまだ根強い気がします。
だけど実際は、相談者や調査対象者のプライバシーにかなり踏み込む仕事です。真実を知ることだけでなく、その後の生活が円満に続いていくことまで考える必要があるのだと、この作品を読んで感じました。
各章にある違和感
作者の工夫だと思うのですが、各章で起こる出来事には、なんとなく違和感があります。
普通の浮気調査や不倫調査のように見えるのに、どこか引っかかる。
その違和感があるからこそ、読者である私たちも「この人たちの関係性は本当はどうなっているんだろう?」と想像を膨らませながら読み進めることになります。
そして最後の章で、それまでの違和感が一気に回収されます。
今回はなんと、どの章についても私の推理通りでした。(ドヤ顔)
、、、え?(笑)
昔の私だったら、「世の中にはこういう人もいる」という人物像の引き出しがもっと少なかったので、答えにたどり着くことはなかったように思います。
もちろん、「いやいや、これは読者にわかりやすく書いてあるからだよ」と言われたら素直に「すみません」という感じなのですが(笑)
私は勝手に、自分の成長を感じていました😂
年齢を重ねると、人の数だけ価値観や事情があることを知ります。
だからこそ今回は、小石さんの推理だけでなく、登場人物たちの背景や気持ちを想像しながら読むのも楽しかったです。
おわりに
あまり内容に踏み込むと普通にネタバレしてしまいそうなので、今回はこの辺で。
ミステリー好きの方はもちろん、人間関係や恋愛をテーマにした物語が好きな方にもおすすめできる一冊でした。
ぜひ『探偵小石は恋しない』、読んでみてください📚


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