好きな著書の本を読む
あらすじ
年末年始に読んだ本シリーズで、次にご紹介するのは、原田ひ香さんの「図書館のお夜食」です。
主人公の樋口乙葉は、樋口一葉が好きな母からその名前を付けられるくらい、本に身近な環境で育ち、本人も読書家な女性です。本が好きだからという理由で、出版関係の就職を希望するもうまくいかず、地元(東北)の書店でアルバイトをしていました。しかし、気づかい上手、逆を言えば気にしすぎな性格の樋口さんは、あるきっかけで職場にいづらくなり、退職を考えます。そんなときにSNSを通じて東京郊外の図書館の仕事をしてみないかとお誘いを受けます。
そこは、有料・会員制で、亡くなった作家の蔵書を集めた私立図書館です。他の図書館とは違い、夕方から夜までの開館時間で、本を好きな人、資料として利用する学校関係者がお客さんの大半です。それぞれSNSを通じて紹介を受けて集まっている様々なキャラクターのスタッフたちの中で、「居心地の良さ」を感じながら、自分の芯の強さも発揮していく乙葉の成長が見られる物語です。
本が好きな人は少数派
私が読書にハマったのは、おそらく小学4年生ごろです。それまでは、伝記マンガや図鑑が好きで、活字を読むのは教科書が主でした。父がよく本を読む人だったので、家に文庫本はたくさんあったのですが、難しそうなのと、開いてみてもまだ読めない漢字がたくさん使われていて、手が出せなかった記憶があります。4年生ごろから、青い鳥文庫の本が読めるようになり、人間関係に悩む主人公の物語や、完全なファンタジー、少し年上の中学生・高校生の学生生活を書いたような小説を読み漁った記憶があります。
小学校までは、学校の図書館をよく利用していたのですが、中学に上がると、父に付き添って書店に行く機会が増えました。中学で図書館をよく利用する子は、いわゆる文学少女や、インテリ系な子が多くて、少し緊張してしまっていました。高校生になると、少しずつ小説の話ができる友達が増えて、これが良かった、あれが良かったと話せることがあったのですが、どちらかというと都会の高校だったので、女の子はインスタ映え、もしくは二次元・アイドルの推し活に勤しんでいる子が大半で、なかなか本の話で盛り上がれる子は少なかった気がします。
大学生くらいから、インスタグラマーの方の中に、読書家の人の読書記録投稿が増え始めて、その投稿の中から気になった本を読んでいくことが増えたので、自然と投稿へのコメントを読むことで、その本の感想を他人と共有できている気持になって、本を読んだ後の感想を共有するという新しい楽しみ方に触れられた気がしました。この頃から、父とも読む本が重なることが出てきたので、お互いに読み終わった本を交換したりしていました。
総じて、なんとなくですが、読書を日常的にする人は、私の周りでは少数派になっている気がします。好きな作家よりも好きなyoutuberを聞いた方が、その人の趣味が分かりやすい世の中になっている今日この頃です。
この本では、そんな少数派(私が勝手に言ってるだけ(笑))の読書家の人たちが集まる図書館で、ほとんどの人が本を読むことが好きな状況の中生活している乙葉が、とても恵まれた環境をかみしめている感じがして、素直にうらやましいと感じました。実際は、金銭的には贅沢なことをしているわけではないし、家族との関係に悩んでいたり、本人なりの葛藤があるのは綴られているので、手放しでうらやましいと言っては申し訳ないのですが、「読書が好き」という共通点は、かなり大きな価値観の一致になると思うのです。
お夜食が美味しそうな件について
この本は章ごとに、本の中に出てくる食事を図書館内のカフェで食べるシーンが入っています。本の中に出てくるご飯を食べてみたくなる気持ちは、とてもよくわかります。今回出てくる食事の中で、私が読んだことのある本は赤毛のアンだけだったので、関連図書のような気持ちでそれぞれの本も読んでみたくなりました。小説の連鎖ってありますよね(笑)
私は個人的に「昨日何食べた?」に出てくるご飯が大好きで、結構真似をして家で作ってみたりしていました。これまで、海外の小説に出てくるご飯を作るのにチャレンジしたことはなかったので、これはやってみたいことリストに入れてもいいなぁと思いました。
なにか1つ物語を読むと、引用された本も読みたくなる。これはもう沼にハマるということですよね、、(笑) 特に、原田ひ香さんの作品は、食事・本・インテリアの描写など、私が憧れる、好きなテイストの描写が多いので、毎回真似をしてみたくなります。
引き続き読書記録を更新していきます📕🎈

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