37.好きな作家の本を読破する
昨年、『変な家』と『変な絵』を2冊同時に買って、
あまりの面白さに気づけば1日で読破してしまい、
「次はいつ出るんだろう」と密かにワクワクしていたので、今回の新刊はとても嬉しい一冊でした。
普段の私は、登場人物が多い小説を読むとき、
人物相関図をメモしながら読み進めるタイプです。
テレビでお笑い芸人のカズレーザーさんがそうしているのを見て、
「たしかに読みやすい!」と思って真似するようになりました。
小説って、何日かに分けて読むと
「この人誰だっけ?」となる瞬間がありますよね。
でも『変な地図』は、先が気になりすぎて
驚くほどメモの出番がありませんでした(笑)
物語のあらすじ
この本は、主人公が自分と性格の似ている母親(すでに亡くなっている)の母(主人公にとっての祖母)がなくなった原因を推理していく物語です。主人公は、優秀なのに就職活動がうまくいかない職人気質な人で、最終面接直前に、祖母の謎に直面します。主人公の性格上、面接試験の練習よりも謎が気になりすぎて、面接試験の前までに謎を解明することを父と約束して突っ走ります。次の展開が読めないストーリーが見所です。
主人公のキャラクターのむずかしさ
『変な家』『変な絵』の主人公たちは、
好奇心旺盛ながらも基本的には “普通の人”。
突然「変」な事件に巻き込まれていくタイプでした。
でも今回は、人付き合いが極端に苦手で、
他人と打ち解けるまでに時間がかかる主人公。
正直、「もう少し周りとスムーズに関われるタイプだったら、捜査も早く進んだんじゃないかな…」と思う場面もありました。
けれど逆に、もし彼が社交的だったら、集落の人たちの警戒心を刺激してしまい、
真相にたどり着けなかったのかもしれません。
けれど逆に、もし彼が社交的だったら、
集落の人たちの警戒心を刺激してしまい、
真相にたどり着けなかったのかもしれません。
「やっぱり雨穴さんの物語は楽しいな」
と読み終えたときにしみじみ感じました。
あまりホラーは得意ではないのですが、
雨穴さんの作品は怖さより“物語の面白さ”が勝ってしまい、
つい手が止まりません。
並んで置かれていた『四谷一族の家系図』という本も気になって購入しました。
次回はその読書記録も書いていきたいと思います。


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