生きていると、
ふと「自分の生活には出てこない出来事」に没頭したくなる瞬間があります。
そんなときは、だいたいミステリー小説の読みどきです。
先月のバレンタインあたりが、ちょうどそんな時期でした。
理由はよくわからないのですが(笑)
最近は、インスタグラムで読書記録を発信している人がたくさんいて、
「最近読んでよかった本」を教えてくれるので、選書には困りません。
私と好みが近そうな読書グラマーさんたちが、そろってこの作品を絶賛していて、
読む前から「これは好きなやつだ」と確信していました。
あらすじを見た時点で、
「300年前の骨と、自分の妹のDNAが一致する」
という設定に、ロマンと不可思議が詰まりすぎていて。
気づいたら、手に取っていました。
挿し木ってなんだろう
「挿し木」という言葉、あまり日常では聞かないですよね。
植物の一部を切り取って、水や土に植え、新しい根を生やす方法のことだそうです。
小学生のころ、何度か挑戦したことがありますが、
見事にすべて失敗しました。
シロツメクサ、四つ葉のクローバー、パンジー。
どれも綺麗に枯らしてしまった記憶があります。
昔、祖母が近所の桜並木の枝を一本持ち帰ってきて、
水を張った切子ガラスのコップに入れていました。
次の日には花が咲いていて、とても綺麗だったのを覚えています。
挿し木って、成功すると綺麗だし、
植物を枯らさずに育てられるという意味で、
なんとなく「丁寧に生きている人」の象徴のようにも感じていて、少し憧れていました。
あらすじ
ヒマラヤ山中で発掘された二百年前の人骨。
大学院で遺伝学を学ぶ悠がDNA鑑定にかけると、四年前に失踪した妹のものと一致する。
不可解な鑑定結果に戸惑いながらも担当教授に相談しようとするが、その教授は何者かに殺害される。さらに、発掘調査員も襲われ、研究室からは人骨が盗まれてしまう。
妹の生死と、DNAの謎を追う悠は、やがて大きな陰謀に巻き込まれていく——。
読んでみた感想(※少しネタバレあり)
大学院で遺伝学を学ぶ悠と、失踪した妹・紫陽。
血のつながらない二人は、兄妹というよりも、どこか恋人に近い関係でした。
紫陽がいなくなってからも、ひたすら彼女のことを考え続ける悠。
その姿はとてもリアルで、依存していた存在を失った人間の揺らぎが、痛いほど伝わってきます。
読み進めていくと、紫陽が姿を消した理由が明らかになっていきます。
その動機があまりにも健気で、繊細で、
「理解できてしまうこと」が余計に苦しく感じました。
そしてもうひとつ、この物語の怖さを際立たせているのが、
宗教的な思想を背景に持つ存在、「牛尾」。
この人物が登場するたびに、空気が一気に不穏になります。
悠たちがいつ命を奪われてもおかしくない緊張感が続き、
ページをめくる手が止まりませんでした。
今回も、しっかり一気読み。
本を買ってそのままスタバに入り、気づけば3時間経っていました。
今回も、しっかり一気読み。
本を買ってそのままスタバに入り、気づけば3時間経っていました。
これぞ、一気読み。
ミステリーは、読み終わったあとの解放感が癖になるから、やめられません。

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